カフカ『巣穴』40

フランツ・カフカの短編小説『巣穴』を翻訳していくtheLetterの第40回です。
頭木弘樹 2026.07.18
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●翻訳のつづきです

 わたしはあらゆる疑念をふり払い、真昼の明るい日差しの中を、まっすぐに巣穴の出入口に駆け寄り、今度こそ苔の覆いを持ち上げようとする。だが、やはりできない。わたしはそのまま走って通り過ぎ、わざとイバラの茂みにとびこむ。自分を罰するためだ。罪を犯した自分を罰するためだ。ただ、それがどんな罪なのか、わたしにはわからない。

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