カフカ『巣穴』29

フランツ・カフカの短編小説『巣穴』を翻訳していくtheLetterの第29回です。
頭木弘樹 2026.07.02
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●翻訳のつづきです

 そして不思議なことに、自分の状況は、巣穴の中にいたときに信じこんでいたほど悪くはないように思えてくる。再び巣穴の中に戻れば、きっとまた前と同じように信じこむのだろうが。この点で——ほかの点でもそうだろうが、とくにこの点で——外出は本当に欠かせない。

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